エアーフィルターのはなし【2】

製茶現場、粉塵の多い所で火炉のバーナ使用時には、今までは空気吸込口にエアーフィルター

(以下フィルター)が必要となっていた。

フィルターを付けることで、バーナケース内・バーナファンへのほこりの付着・堆積を減らし、燃焼性能低下を遅らせてきた。

しかし時間の経過とともに、ほこりによるフィルター能力低下で必要酸素量の減少、下限を超え黒煙発生。

そして失火。

フィルター掃除又は交換後、回復。

この繰り返しがずっと続いてきた。

(概略図参照、角度はほこりの量により変化)

そしてこの時、燃焼用空気量=必要酸素量の減少と共に燃焼排出物の一酸化炭素COやすす(※)が

生成されてくる。(オイル・ガスバーナ共に)

 

このすすの粒子が酸素不足拡大により次第に大きくなってくると、完全燃焼に要する時間が長くなり、不完全なまま排出されるようになる。黒煙という煙突で目視できる状態のすす粒子は、相当大きなものとなっている。この目視できるすすはもとより、目視では見えにくいすすが熱風発生機・火炉の細い煙管パイプ内に堆積していく。

これでは火炉を安定して省エネ運転することは難しい。

フィルターを付けることで、必要酸素量が徐々に減少、掃除して回復という変化の波が毎回繰り返されることになる。

製茶用火炉の省エネ化を進め、生産の高品質の維持と低ランニングコストが両立するためには、茶ぼこり・粉塵の多い所でも設定空気量が一定して使い続けられる高性能バーナが必要になった。

 

今までにない燃焼特性を持つバーナは、不安定要因となるフィルターを空気吸込口より無くすことで実現。

フィルター費もかからず経費削減にプラス。

 

燃焼排ガス分析データを基に各種設定したノンフィルターバーナ。

ファイアーターボFTB

 

(※すすの熱伝導率約0.1Kcal/mh℃ 鋼の熱伝導率約46Kcal/mh℃ すすの1時間に移動する熱量は鋼の1/460の少なさである)

 

 

2018年01月25日